花街の風情が残る今里で、地元のお客さんに愛されながら、70年続く洋食屋さん。
カツレツとハンバーグが名物。年配の老夫婦が二人で切り盛る、昔ながらの洋食屋さんである。
ハンバーグは千円。
注文すると、特製のデミグラスソースの中で、じっくりと温めて、皿に盛られる。
初めての方は、その偉大な姿に圧倒されよう。
丸く分厚い肉の塊は330g。おいしいものをたくさん食べてもらいたいと願った、初代よりの古き良き時代の味である。
巨大ながらしなやかで、柔らかく、練り肉のうま味に溢れ、味がしつこくない。
香り高いデミグラスソースがたっぷりとかけられ、ソースと肉が出会えば、ご飯が恋しくなることこの上なし。
実はご主人、ワインのコレクターでもあり、フランス全土を回って集めたワインが4千本。
奥の秘密の部屋では、定期的にワイン会も行われているという。
それでいてこの値段の安さ。大阪の胃袋の大きさを感じさせる店である。